たばこ代を返済に充てて繰り上げ返済
変動金利型で年1%を切る水準で住宅ローンを提供するのは、住信SBIネット銀行。同行の住宅ローンは2010年7月20日に、貸出実績が累計で5000億円を突破した。利用者も2万人を超えている。02年9月に開業してから、ネット銀行としては最速の1031日での到達だ。
同行の住宅ローンは、金利の安い変動金利型と、返済額が変わらない安心感のある固定金利型とを併用できる「ミックスローン」が選べるのが特徴。さらには、1円から繰上げ返済できるのも、ネット銀行ならでは。普通預金口座から、「繰上げ返済」をクリックして、パスワードや金額などを入力するだけで返済できるので、預金連動型と同じような、実質的に支払利息を少なくする効果が見込める。もちろん、繰り上げ返済手数料は無料。「たとえば毎日のたばこ代を返済に充てて、返していくことも可能です」と、広報担当者は胸を張る。
住宅ローン金利は、メガバンクなどでも変動金利型で年1.0%に近い水準に下がってきた。長期金利の低下に加えて、獲得競争の激化による「複合的」な要因があるとみられる。
ただ、利幅が薄くなっても、「顧客基盤の拡大につながるメリットは小さくない」(メガバンクの関係者)と話している。