2009年度の財政投融資の資金運用額は、前年度に比べて約20%増えて16兆7654億円となったことを、財務省が財政投融資資金運用報告で明らかにした。
運用状況を使途別にみると、16兆7654億円のうち、中小企業向け4兆5663億円、産業・技術向け2兆9901億円、生活環境整備向け2兆6311億円となった。中小企業の資金繰り支援は、日本政策金融公庫のセーフティネット貸付や中小企業向け貸出枠の拡大などで、補正予算の追加分だけで7兆7186億円あった。
その結果、消化しきれずに使い残した運用資金は6兆7490億円となり、前年度の2.5倍に膨らんだ。この分、財投債の発行など資金を調達しないで済んだことになる。
なお、過去最大の運用残額は1995年度の10兆1289億円だった。