アジアで大ブレイクの可能性
ちなみに、サックスの演奏に興味を持つ人は増えていて、ヤマハの広報部によれば、「ヤマハ音楽教室」に通う生徒数で見ると、サックスは2位と人気が高い。1位はピアノだ。女性は20代、30代が受講生の中心で、「女性がサックスを演奏する姿がステキ」という理由があるそうだ。
音楽評論家の加藤普さんによると、動画で小林さんが演奏している曲はジョージ・ベンソンが1984年に発表し、ハワイ出身の歌手、グレン・メデイロスがカバーし大ヒットした邦題が「変わらぬ想い」。小林さんのファーストアルバムと09年に出したベスト盤に収録されている。アジア圏からのアクセスが多いのは、この曲の魅力に加え、新作CDをアジア圏でも発売していて、その度事に現地で演奏会を開いてきたことが実を結んでいる、と分析する。しかしそれだけではない。
「こんなに艶っぽく演奏する小林さんを見るのは、アジア圏の人達にとって初めてなのではないか」
というのだ。これまでアジア圏での演奏はハイテンションでまとめてきた。動画の映像が撮影されたのは日本国内だったせいか小林さんはリラックスした表情で叙情感溢れる演奏を披露している。
「美人だし演奏が上手いし、サックスを持つ姿がかっこいい。それだけではなく、こんなしっとりした演奏ができるとわかったら、アジアの人はたまらんでしょう。これからアジア圏で大ブレイクするのは間違いないと思います」
と加藤さんは力説している。