おにぎり、弁当が普及したは、コンビニ各社の努力
元々中国文化にはない、おにぎりや弁当を中国人に受け入れさせたのは、コンビニ各社の努力がある。冷たい食べ物でも安全だ、との意識を浸透させるため、店内を清潔にする対策を徹底。店舗によっては店内で弁当の最終仕上げをして見せるなど、工夫も重ねた。
プレナスはこうしたコンビニの展開も見据え、「持ち帰り弁当の需要はある」と判断。本川嘉史副社長は記者会見で、「便利さを感じてもらえれば、十分受け入れられると思う」と述べた。また、単に日本式をそのまま持ち込むのではなく、持ち帰りに抵抗感がある顧客に配慮し、店内でも食べられる形態にするなど、中国に応じた取り組みもする。
プレナスは「需要の多い朝食メニューや、宅配サービスも検討したい」とし、さまざまな試みを考案中で、今後5年間で中国全土に200店舗を出店する計画だ。ただ、中国で人気のおにぎりをはじめ、さまざまな商品を扱うコンビニに対し、プレナスは持ち帰り弁当専門で、中国の未開拓分野へ分け入る難しい仕事だ。少子高齢化で日本市場の拡大が見込めない中、中国市場に期待する外食産業は多く、同社の挑戦は注目を集めそうだ。