ラリーなどレース復帰トヨタが検討 豊田社長の熱い「思い」で決断か

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F1復帰の可能性は低い

   参戦が有力視される世界ラリー選手権(WRC)は、サーキットレースのF1と並び称される、オフロードレースの世界最高峰で、ズバルやスズキもかつて参戦していた。市販車を改造して参加できるので、F1よりもコストを抑えられるという。

   他の市販車改造レースには、インターコンチネンタル・ラリーチャレンジ(IRC)や世界ツーリングカー選手権(WTCC)などがあり、IRCは日本ではなじみが薄いが、低コストのため世界的に参加企業が多く、WTCCはツーリングカーで争う世界選手権で欧州では人気のレースという。

   トヨタはすでに、WRCやWTCCなどに担当者を派遣し、視察しているとされる。F1はコストも高く、撤退したばかりということもあって、復帰の可能性は低い。

   とはいえ、このまま11年3月期の業績がこの3月期を上回れるかどうかは不透明だ。トヨタは11年3月期連結決算の売上高で1.3%増の19兆2000億円、最終黒字で48%増の3100億円と増収増益を予測。豊田章男社長も先の決算発表で、「再出発の年」と力を込めた。

   ただ、これまで売り上げをけん引してきたエコカー補助金が10年9月で終了することや、米国などの大量リコール問題もくすぶり続けていて、必ずしも「前途洋々」とはいえない。業績回復がおぼつかないと、「道楽」の批判を招くことにもなりかねない。

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