国内工場で「最終検査」だから安心、と訴える
国内の生産拠点が海外に移転することで心配されるのが「空洞化」だ。
日産自動車によると、マーチの生産を終える追浜工場は今後、タイ工場で生産された「逆輸入マーチ」の最終検査を行う。タイ工場の生産ということで「品質」を不安視する向きがあるが、それを封印する一方で、「マザー工場」としてタイなどの世界の生産工場をサポートする役割を担う。
また、スポーツタイプの小型車「ジューク」の生産や、「電気自動車などの先進的なクルマの製造に取り組んでいきます」(日産広報部)という。
日産は「クルマは販売するところでつくることを、基本的なコンセプトにしています。いまの国産車の生産をタイ工場に移していくわけではありません」と説明。国内の空洞化を否定する。
スズキも、国内で生産している小型車の「スイフト」を、インドやハンガリーの工場でも生産。また、インド工場の生産設備の増強を図るなど海外生産に積極的だが、「基本は現地生産、現地販売です。今のところインドで生産しているものを国内に逆輸入することは考えていません」(広報部)と話している。