ユニクロがバングラ・グラミン銀行と合弁 日本企業初の本格「ソーシャルビジネス」

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   カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは2010年7月13日、バングラデシュのグラミン銀行と10月をメドに合弁会社を設立し、バングラの雇用創出などにつなげる「ソーシャルビジネス」と呼ばれる事業を始めると発表した。今後、海外売上高を飛躍的に高めて成長を図るファストリの世界戦略を、海外の反発を受けない形で展開する狙いもある。

   ソーシャルビジネスの取り組みは、企業の社会的責任をアピールすることに注力する欧米で広がっているが、日本企業には本格的な事例が少なく、ファストリが日本企業のモデルとなる可能性もある。

収益を吸い上げずに現地に再投資

   今回、ファストリが提携するグラミン銀行は、ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス総裁率いる貧困層向け少額融資機関。フランスの飲料メーカー「ダノン」や、水道関連企業「ベオリア」など、世界のさまざまな企業と組んでソーシャルビジネスを展開しているが、日本企業と連携するのは初めてだ。

   ファストリとグラミン銀行の合弁会社「グラミンユニクロ」はバングラの首都ダッカに設立。資本金は10万㌦で、ファストリが99%出資する。

   合弁会社は女性用下着や学校の制服などを製造し、グラミン銀行の借り手である農村部の女性を通じて販売。ユニクロの衣料品の原材料となる布地は中国や日本産だが、バングラ国内から現地調達することなどでコストを削減し、平均して1枚1ドル程度で販売される見込み。

   生産工場で働く人や、商品を販売するグラミン銀行の借り手である農村部の女性を含め、3年後に最大2000人の雇用創出を目指す。ファストリは収益を吸い上げずに現地に再投資し、雇用拡大などを目指す。

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