ネットで売られる日本商品のほとんどが模倣
経済産業省によると、海外での模倣被害率は中国が62.0%と突出していて、台湾24.2%、韓国22.2%と続く(08年度)。中国は「世界の一大製造拠点」で、日本企業のあらゆる商品の模倣品が生産されている。製造地域は広東省、浙江省、江蘇省、福建省などの沿岸部が中心で、最近は当局の取締りが厳しくない内陸部に移行しているそうだ。
模倣被害を受けた日本企業のうち、約5割がインターネット上での模倣品の販売取引などの被害だった。中国はインターネット関連の法制度が未整備で、「大手サイトにおける模倣品の汚染率は非常に高い状況」と経済産業省は見る。
同省が09年度に中国の大手3サイトで販売されている日本企業の商品9 品目を買い、真贋判定を実施するなどして汚染率(模倣品の割合)を算出した。その結果、日本企業の化粧品、キャラクター商品はすべて模倣品で、日本企業の衣類も偽物が占める割合は99.5%と高く、玩具は93.3%、時計は73.2%だった。
消費者向け(B2C)サイトだけでなく、企業向け(B2B)サイトで模倣品を販売するケースも増加している。B2Bサイトでは商品の取扱単位が大きく、B2Bサイトの拡大によってさらに深刻な問題になると懸念されている。