大規模な野外音楽イベント「フジロックフェスティバル」では、開催中、ブブゼラの持ち込みと使用が禁止されることになった。
サッカーW杯南アフリカ大会で俄然注目を集めたブブゼラ。大会中は生産が間に合わないほどの人気だった。大会も終わりその奇妙で大きな音がやっかいな存在として残ってしまっているようだ。
ミュージシャンの演奏の妨げになる
「フジロックフェスティバル」は日本を代表するロックの音楽イベント。200組みものバンドが登場し、毎年10万人~12万人が集結する。2010年は7月30日から8月1(日) の3日間にわたり新潟県湯沢町苗場スキー場で開催される。
開催するSMASH(スマッシュ)は7月15日付けで同社公式ホームページに、ブブゼラは音楽フェスティバルにふさわしい物ではないと考えた、とし「ブブゼラの持ち込み及び使用禁止のお願い」を掲載した。ミュージシャンの演奏の妨げになり、周囲の観客にも迷惑がかかる。会場外で吹いたとしても、近隣住民への迷惑になる、などの理由を挙げている。
今回のW杯では、深夜だというのに、テレビ中継中に吹いて近隣の住民に迷惑をかけたり、スタジアムやスポーツバーで観戦したサポーターらが街に出てブブゼラを鳴らして行進して苦情が出たりといったトラブルが多かったという。テレビ視聴者からもブブゼラで音が聞き取りにくいという不満も出た。
ロンドン5輪でも使用させない方針
W杯と同時期に開催されていたテニスのウィンブルドン大会ではブブゼラの使用が禁止。ロンドン五輪組織委員会のセバスチャン・コー会長も2012年の大会中の使用を禁止したいと表明した。
コンサートにブブゼラの持ち込みによって問題が起こったという報告は聞いていないが、野外という開放感のある場所に十万人以上集まるイベントのため、仮にバンドの演奏中に誰かが吹いたとしたら騒動にも発展しかねない、と「フジロックフェスティバル」の主催者側はいう。
「何かが起こる前に阻止する、そういう考えでブブゼラの持ち込みと使用を禁止しました」
と説明している。