国内での発売から1か月が過ぎた米アップルの多機能情報端末「アイパッド(iPad)」。各種メディアが大々的に取り上げ、発売日には買い求める人たちの長い行列ができるなど、ちょっとしたブームが起きた。だが、その後購入者からは、当初思い描いていた中身と違ったのか不満も出始めている。
パソコン(PC)や携帯電話が普及し、「アイフォーン(iPhone)」のようなスマートフォンもシェアを高めている。アイパッドを買ったはいいが、使い道が定まらないうちに飽きてきたユーザーもいるようだ。
何に使えばいいのか分からない
「同僚の持ってきた奴触らせてもらったが予想以上に重かったなぁ 相当不評だったから翌日から一切もってこなくなった」
「買ってみた感想。文字入力が面倒。アプリに金がかかりすぎる。Flash使えない。付属品が高い」
「TVでipad持って子供つれてレシピ見ながら買い物ってやってたけど無理ありすぎる」
「2ちゃんねる」には、アイパッドに対するこんな「嘆き節」が書き込まれている。発売後わずか1か月あまりで、「飽きた」というメッセージだ。
不満で多かったのは、その重量だ。Wi-Fi+3Gモデルは730グラム。電車で立っているとき、つり革につかまりながら片手でアイパッドというのは少々つらい。結局携帯電話で十分ではないか、というのだ。
アイパッドの目玉とされた「電子書籍」も、現段階では十分とは言えない。米国では、「iBooks」というアプリケーションを使って、さまざまな書籍を購入できる。日本版にも同じアプリをインストールできるのだが、現状で入手できる書籍は極めて限定されており、しかも英語の無料本ばかりでは使い勝手が悪すぎる。一方で、新聞や雑誌の電子版を提供するサービスは複数出てきたが、それぞれ別のアプリをダウンロードしてはユーザー登録をしなければならない。電子書籍となると、作家や作品ごとに個別のアプリを提供している状態だ。思いついたときに欲しい本をすぐ手に入れられるとは、とても言えない。