ネットでは「自社製品の欠陥誤魔化すな」
会見の内容に反発したのは、やり玉に挙げられたライバルたちだ。RIMの共同CEO、マイク・ラザリディス氏とジム・バルシリー氏は声明を発表。「アップル自身が犯した失態にRIMを巻き込むことは受け入れられない」とし、続けて「RIM製品に対するアップルの主張は、アンテナ設計問題に関する一般の人々の理解をゆがめ、アップルが直面している困難な状況から目をそらさせようとする意図的な企てに思える」と述べたと、米メディアが伝えている。
HTCやサムスン電子も同じだ。7月19日付けのウォールストリートジャーナル(電子版)によると、HTC幹部の発言として、「電波受信の問題は、スマートフォンに共通するものではないことは明らかだ」とし、ジョブズCEOの主張に反論。サムスン電子も、会見で引き合いに出された同社の携帯電話について「電波の感度が低下するという顧客からの重大なフィードバックは、これまで届いていない」と話しているという。
日本を含むアップルのウェブサイトには、これらメーカーのスマートフォンの写真が掲載され、電波受信に問題がある事例として説明材料にされている。ユーザーの反応はどうだろうか。「2ちゃんねる」を見ると、
「重要なのはこの不具合を直す気があるかどうかだ。他社がどうとか関係ない」
「自社製品の欠陥を誤魔化す為に他社製品巻き込むとか企業として最低だ」
と辛らつな声が多い。「問題はウチだけじゃない」と、「言い訳」に終始にしていると受け止められているのだろうか。この問題、まだ尾を引きそうだ。