資金繰りに苦しむ中小企業も急増
売り上げ減から資金繰りに苦しむ中小企業も急増。県商工会連合会には6月末までに約120件の相談があり、約6割が融資などの返済問題だったという。
県民の生活にもさまざま影響が及ぶ。16日に開幕した全国高校野球選手権宮崎大会は、感染拡大を防ぐため、一般客を入場させない「無観客試合」に。5月下旬から県内外の対外試合も中止しているという。
地域経済は疲弊し、県民生活は混乱している。県は1日の非常事態宣言一部解除の際、16日にも、県内全域で家畜などの移動・搬出制限を解除する「終息宣言」を出す予定だった。しかし新たな感染牛が見つかり、6頭の種牛の処分問題も加わって、終息宣言は先送り。結局、27日午前0時に宮崎県内の制限区域はすべて解除される見通しだ。
今回の事態が終息した後も、一部では壊滅状態になった畜産業の再建をはじめ、地域経済の復興に向けた課題は重い。畜産農家の精神的ダメージも深いとされる。観光業回復のためには、観光客を引き戻す手段も必要だ。宮崎再興への本格的な取り組みは今後、試練を迎えそうだ。