菅総理の強い意向だから・・・
民主党内からも、批判の声が上がっている。批判の主は、松井孝治・前内閣官房副長官。松井氏は、民主党が09年のマニフェストで掲げた「国家戦略局」や、その原型の「国家経済会議」(05年マニフェスト)「内閣財政局」(03年マニフェスト)の構想に携わっており、政権交代後の09年11月には、地元の京都新聞のインタビューに対して、政治主導を実現するための課題として
「まず国家戦略局や行政刷新会議を法的に位置付けたい」
と、意気込みを語っている。今回の方針転換で、この構想が無になりかねないことから、松井氏はツイッター上で、反発の声を次々にあげている。7月15日深夜には、
「大きく軌道修正するならマニフェスト編成作業の中でそれを提示するのが筋」 「各省ではなく内閣全体での調整機能の強化が不可欠。予算編成と税制改革がその最たるもの。それを返上したのではこの10年、あるいは15年前の橋本行革以来の改革が台無しになる」
などとつぶやき、7月16日に日付が変わってからは、
「冷静にと言い聞かせつつ、強い感情がそれを上回る。今リーダーがやるべきことは何か。やらざるべきことは何か。強い感情が睡魔を遠ざける」
「昨晩は悔しくってあんまり眠れなかった」
と、無念さを吐露している。同日午後には、政府高官に面会して、方針転換をやめるように求める様子を相次いでつぶやいているが、
「玄葉大臣との直談判も不発。古川(元久・官房)副長官にも電話したが、松井さんの気持ちはわかるが、菅総理の強い意向だから・・・、と。これじゃキリモミ状態になる」(14時25分)
という次第で、流れを変えるのは難しそうな状況だ。