建設中の「東京スカイツリー」(墨田区)をひと目見ようと見物客が連日押し寄せている。地元の商店街ではスカイツリーをモチーフにした商品を売り出したり、「東京スカイツリー音頭」が登場したりと活気づいている。
建設現場に近い墨田区押上・業平橋地区の商店街にある「そば処かみむら」は、かき揚げの上にエビ天3本を立たせ、高さ約25cmの「タワー丼」(1800円)を2010年2月末から売り出している。2代目店主の伊藤松博さんによると、土日は1日50食以上が売れている。
野菜と鶏肉ロールを約20cmの高さに
南仏料理「ビストロ サブール」では、鶏肉を使った料理「タワーチキン」(1500円)を4月からメニューに加えた。鶏肉に詰め物をしてロール仕立てにする。これを約20cmの高さに積み上げて先端にヤングコーンを刺し、スカイツリーを表現したという。みかんを使ったさっぱりソースと、和風のソースの2種類。作るのに2~3日の手間がかかるという。
「タワーの真下なので何かできるものはないかと考えました。メディアに取り上げられ、お客さんが増えました」
とオーナーの立田豊さんはいう。
こうした盛り上がりにあやかろうと、押上・業平橋地区の5つの商店街と墨田区は、オリジナルキャラクター「おしなりくん」を作った。老舗のせんべい屋「みりん堂」は、「おしなりくん」のイラストをこてで押した手焼きせんべい「おしなり焼」(1枚100 円)を売っている。手作りなのでたくさん作れず、生産が間に合わない、とうれしい悲鳴を上げている。