日本振興銀行元会長の木村剛容疑者が銀行法違反(検査忌避)で逮捕されたことを受けて、同行の内情について報じてきた月刊経済誌「ザ・ファクタ」は2010年7月14日、木村容疑者と同行経営陣に対して、3000万円の損害賠償を求めて提訴すると発表した。同日、阿部重夫編集長がブログで明らかにした。
同誌では09年5月号から4回にわたって同行の内情を特集。日本振興銀行は記事で名誉を傷つけられたなどとして、3回にわたって損害賠償と謝罪広告の掲載を求めてファクタ側を提訴したが、後に取り下げていた。阿部編集長のブログでは、今回の提訴の理由を
「訴訟提起から1年余にわたり、弊誌は訴訟対策のために厖大な時間と少なからざる所用経費を割き、他の取材や報道にも支障を来しました。かかる不当な訴訟提起行為は、メディアの表現の自由を圧殺するものとして断じて許されるべきではありません」
と説明している。