9月の臨時国会では重要法案目白押し
ところが、民主党の代表選後の9月にも招集される臨時国会では、重要法案が目白押しで、衆参の「ねじれ現象」が本格化するなか、審議が難航する可能性も高い。そうなると、谷氏が11月の「講道館杯」に出場できるかどうかも「黄信号」が点る形だ。
出場以前に、懸念されるのは試合に向けた練習ができるかどうかだ。スポーツニッポンによると、公務の合間に、議員会館内の柔道場で練習することを検討している模様だが、谷選手がこれまでにメダルを獲得してきた「女子48キロ級」からは、1人しか五輪代表が選ばれない「激戦区」。世界ランク1位の福見友子選手など有望選手も多いとされ、前出の吉村強化委員長も、谷選手を特別扱いしない考えを明らかにしている。それだけに、いわば「片手間の練習」で代表の座を勝ち取れるかどうかは未知数だ。
世論からの逆風も、相変わらず強い。ライブドアは12日午前0時から「谷亮子は柔道を引退すべき?」というアンケートを行い、17時現在で約2000件の回答が寄せられている。そのうち、実に92.3%が「引退すべき」との回答だ。
谷氏をめぐっては、00年のシドニー五輪で旧姓の「田村亮子」として金メダルを獲得。結婚後の04年アテネ五輪では「谷でも金」。しかし、08年の北京五輪では「母でも金」の公約を達成することはできず、銅メダルにとどまった。こうしたことからも、12年のロンドン五輪での金メダルは現実性にとぼしいとの見方が広がっている。