宿坊が英語対応、精進料理も人気
高野山観光協会の担当者によると、外国人観光客は京都や奈良、大阪などを起点に高野山まで足を伸ばしてくる。日本人と同じように金剛峯寺などの観光スポットを見て回るが、時間の使い方は少し違う。
「日本の方は『ここに行かなきゃ、ここに行かなきゃ』と忙しく回りますが、海外の方は何人かで来ても、一人二人でばらけて、雰囲気を楽しみながら自由に過ごしているようです」
英語に対応する宿坊もあり、肉や魚を使わない精進料理が外国人宿泊客に受けているという。
和歌山県の観光交流課は04年ごろから、フランス人観光客を招致する活動を続けており、フランスの旅行代理店を訪問し、仏メディアへのPRもしてきた。「ミシュラン効果」もあってフランスからの観光客が大きく伸びたが、担当者は、
「今後は、アメリカやオーストラリアの方にも異文化を体験できる高野山を知って頂けたらと思います。また、県には他にもいいところがたくさんあります。熊野古道も外国人のお客さんが増えてはいるのですが、高野山と比べるとそれほどではありません。そちらの方も紹介していきたいですね」
と意気込んでいる。