池上彰氏や佐々木俊尚氏の新書を抑えて
さらに驚くべきは、アマゾンのランキングだ。梅棹さんの過去の著作が、さまざまな分野でランキング1位に登場しているのだ。
ランキングは1時間ごとに更新され、7月8日16時段階では、例えば「仕事・整理術」の分野では1969年出版の「知的生産の技術」(岩波新書)が、「情報社会」の分野では「情報の文明学」(中公新書)が、「歴史学」では、代表作の「文明の生態史観」(中公新書)が、それぞれ1位を獲得している。なお、この「情報社会」では、3位の佐々木俊尚氏の「ウェブがあれば履歴書はいらない」(宝島新書)を抑えてのランクインだ。さらに、「日本史」の分野では、池上彰さんの「そうだったのか!日本現代史」(集英社)が2位にランクインする一方、梅棹さんの「日本文明77の鍵」(文春新書)が、やはり1位の座を獲得している。
これらの分野の上位階層にあたる「新書・文庫」という区分でも、ベスト25のうち梅棹さんの作品が3つランクインしており、幅広い分野で支持を集めていることがうかがえる。