内閣府が2010年7月6日に発表した5月の景気動向指数(速報)によると、景気の現状を示す一致指数は前月と比べて0.1ポイント低下して101.2となった。低下は14か月ぶり。基調判断は8か月連続で「改善を示している」に据え置いた。
中小企業売上高(製造業)や鉱工業生産財出荷指数、有効求人倍率(学卒を除く)、所定外労働時間指数はプラスに寄与したが、投資財出荷指数(輸送機械を除く)や商業販売額(卸売業、小売業の前年同月比)、生産指数(鉱工業)、大口電力使用量などの指数の変化方向がマイナスになったことが響いた。
また、数か月後の景気の先行きを示す先行指数は3.0ポイント低下して98.7となった。2か月連続で低下した。一方、景気に数か月遅れる遅行指数は0.7ポイント上昇の83.6となり、2か月ぶりに上昇した。
輸出関連や、エコカーやエコ家電がけん引してきた生産、消費動向に陰りが見えはじめている。