東京地検特捜部長に2010年7月5日付で就任した堺徹・前東京地検公安部長(51)が同日、就任会見を開いた。「特捜部らしい事件をやりたい」と抱負を述べ、政財官にひそむ不正摘発だけでなく、大型経済事件や難しい脱税事件なども「適正に処理していく」と語った。
検事任官は1984年。東京地検特捜部の副部長時代には、元防衛次官汚職事件などを手がけた。自身が関わった印象深い事件を聞かれた堺部長は、同特捜部検事として「初めて内偵から関与した」96年の住友商事の銅取引巨額損失事件などを挙げた。新体制については、「意見を述べ易いよう風通しのよい職場にしたい」とも述べた。