総務省が2010年6月29日に発表した5月の完全失業率(季節調整値)は5.2%で、前月に比べて0.1ポイント上昇した。3か月連続で悪化している。
完全失業者は347万人で、前年同月比と同じだった。このうち、勤務先の倒産やリストラで失業した「勤め先都合」は7万人減って、「自己都合」は1万人増えた。
就業者数は6295万人で前年同月と比べて47万人減少した。これは28か月連続の減少。産業別にみると、公共事業の削減などから、建設業が16万人減の492万人。製造業は22万人減の1056万人となった。一方、医療・福祉は658万人となり、39万人増えた。宿泊業・飲食サービス業も5万人増えて389万人となった。
また、厚生労働省が同日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.02ポイント上昇して0.50%となり、2か月ぶりに上昇に転じた。製造業の雇用が回復してきたのが大きい。
ただ、雇用の先行指標となる新規有効求人倍率は0.83倍となり、0.05ポイント低下した。正社員の有効求人倍率は0.26倍となり、0.02ポイント上昇した。
求人は徐々に増えているものの、雇用の「ミスマッチ」の状況が続いている。