「AKB48」ヒットの秘けつ「予定調和を壊すこと」
両グループとも、一般の女性を集め、大人数で歌うという点が「AKB48」と共通している。また、「渋谷GAL's」はライブパフォーマンス、「SKL39」は握手会を行ってファンと交流する機会を作り、「身近なアイドル」を演出している点も「AKB48」と似ているが、本家に追いつけるだろうか。
「AKB48」の生みの親、秋元康さんは6月20日放送のNHK「仕事学のすすめ」で、「AKB48」のヒットの秘けつは「予定調和を壊すこと」と明かした。予定調和とは「そうなるであろう」と誰もが予測のつくことを指す。
「AKB48」の場合、東京・秋葉原にある「AKB48劇場」がいい例だ。それまでアイドル専用の劇場はなく、秋元さんは、「アイドルが決まった時間に劇場にいるとおもしろい」と考えた。ライブを活動の軸にしたのも、ライブには予定調和が存在しないからだ。以前に足を捻挫したメンバーを椅子に座らせて参加させたことがあり、「その時しか見ることができないライブ」となった。
「会いに行けるアキバのアイドル」として人気が出てからも、秋元さんは、「ひとつの肩書き」では飽きられるのが早いと考え、新曲を出すたびにアイドルらしい曲、ダンス曲、合唱曲と曲調を変え、どこまでも予定調和を壊すことに徹底している。変化し続ける「AKB48」に追いつくのは大変そうだ。