有償のはずカンボジアの橋が無償に 政治空白利用した「駆け込みODA」?

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   事業仕分けでは有償協力だったはずのカンボジアの巨額な橋建設が、参院選公示直前に、無償に決まったことが分かった。外務省は否定しているものの、関係者は、野党などの追及のない政治空白を利用した「駆け込みODA」だったのではないかとしている。

   支持率アップに役立った事業仕分けだが、その後は必ずしもフォローされていない。そんな中で、重大な決定が、政府内で行われていた。

河野太郎氏、選挙間際狙ったと批判

河野太郎氏のブログに反響
河野太郎氏のブログに反響

   それは、カンボジアのメコン河に架ける国道1号線の第2メコン橋「ネアックルン橋」の建設事業だ。2006年の調査報告書では、全長5キロを越える巨大な橋だけに、総事業費が約65億円とされている。

   民主党政権が2009年11月に行った仕分けでは、橋などの「経済インフラ」は無償資金協力でなく、有償の円借款で、といった取りまとめをした。

   ところが、外務省は、この橋については無償資金協力を決め、2010年6月23日、日本の駐カンボジア大使が同国と書簡交換を行った。それも、協力限度額が、調査報告の2倍の約120億円にも膨れ上がっている。

   これに噛みついたのが、国会でODAの問題点を追及している自民党の河野太郎衆院議員だ。

   河野氏は、自らのブログで23日、「やられた!」と告白。参院選公示の前日になって政府が決めたことに対し、「選挙の間際にどがちゃがしちまえ」というテクニックだと批判した。そして、巨額のインフラ投資を無償協力でやることに対して説明不足だと指摘した。

   ネット上でも反響があり、河野氏のブログには、はてなブックマークが100以上もついている。

   カンボジアの橋建設を無償資金協力にすることについては、事業仕分け後からすでに情報が伝わっていた。

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