野球や企業は暴力団排除に大量の血を流した
08年6月には、使途が未定の余剰資産が07年度で77億円に上っていたとして文部科学省から改善が指導された。
また、09年度の総収入は139億2808万円で、3億4876万円の黒字になっている。資産が潤沢、経営も良好にあぐらをかき、1場所程度の開催中止があったとしてもビクともしないという思いなのだろうか。
コラムニストの神足裕司さんは、協会に数百億の資産があるのは幸いで、暴力団と手を切り、資産を取り崩しても相撲界の健全化に邁進すべきだと提言する。プロ野球は60年代末に起きた「黒い霧事件」以降、民間企業は92年の暴力団対策法以降に大量の血を流しながら暴力団との縁を切ってきた。しかし、相撲界は未だに今回の野球賭博でもわかるようにズブズブの関係が続いている。相撲協会発足後最大の危機、といわれている今こそチャンスなのではないか、としている。