政治漂流2010参院選 
若者はまた政治に失望 投票率「間違いなく下がる」
学生団体 ivote代表・原田謙介さんに聞く

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いいことばかり言われても信用できない

   ブログが解禁されたとしても、見に行くのは「元々関心のある人」。大した意味があるとは思えません。それに対して、ツイッターだと、他人のリツイートがタイムラインに入ってくるので、元々興味がなかった政治家の情報に触れる機会もあるでしょう。

   ただ、(ツイッターを「自粛」することになっている)今回の法案が仮に通っていたとしても、やはり2週間にわたって、自分のタイムラインから政治家のツイートが消えてしまう。これはおかしいと思います。

――「若者視点」から、政治家の側に望みたいことはありますか。

原田 テレビの報道の影響もあるのかも知れませんが、若者には「昔自民党がやっていた強行採決、民主党もやってるじゃないか」といった、どちらかと言えば「政局」に関連したネガティブなイメージを政治に対して持っています。政治家は「政局報道」の影響を受けないやり方を考えて、法案の中身などについて露出させることが大事なのではないでしょうか。
   あと、若者も、「全部マニフェストが実行できる」と思っている人は少ないはずです。実行できない場合もあるでしょうから、「どうして出来なかったのか。この先どうするのか」を、ちゃんと説明して欲しいです。
   誰もが「日本が『下がっていく』」ことは分かっているので、いいことばかり言われても、かえって信用できません。政治に関心がない層でさえ、「いいことばっかり言っているが、出来るわけない」と感じてしまいます。むしろ、「日本はこんなに危機なので、消費税を上げないといけない。危機を乗り越えるために、このように努力する」といったように、ちゃんと説明してもらえれば、関心は高まりやすいし、信頼しやすくなります。

*連載「政治漂流2010参院選」は、不定期に掲載します。


原田 謙介さん プロフィール
はらだ・けんすけ 1986年、岡山県生まれ。東京大学法学部在籍。大学1、2年のときに地元選出の国会議員の事務所でインターンシップを経験。2008年4月、インターンシップなどで知り合った学生たちと若者の投票率向上を目指す団体「ivote」を結成。国会議員と学生が居酒屋で懇談するイベント「居酒屋ivote」や投票の意志をネットで登録する「ivoteメールプロジェクト」などを実施している。

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