1年以上、育休を取る男性社員もいる
東証1部上場のソフトウェア開発販売会社、サイボウズ・青野慶久社長(38)は、2010年8月下旬に2週間の育児休暇を取得する予定だ。育児の合間を見て、同社のグループウェアソフト(会社内で情報共有するためのソフト)を使って、自宅のパソコンやスマートフォンから社員のスケジュールを把握したり、ソフトの伝言板機能を使い社員にメッセージを書き込んだりして業務を行うこともできる。
社長が率先して育休を取り、男性社員も育児休暇を取りやすくする狙いもある。同社は06年から、最長6年の育児休暇制度を設けている。1年数か月の育休を取っている男性や、3年間取っている女性もいる。一般社員の場合は自宅で業務をすることはなく、給料は出ない。復帰後は「同じポジションに戻っている」と社長室担当者はいう。
「出産時立ち会い休暇」や、子どもが病気になった時のための「看護休暇」についても、子どもがいる社員は男女ともほぼ全員が取っているという。育休関連の休日が充実していることで、今は子どもがいなくても、「産んでも、産まれても安心」と思っている社員は多い、と担当者は話している。