「神」から転落した中学生 人気マンガ違法アップ 被害額20億円

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   「週刊少年ジャンプ」に連載中の大人気マンガ「ONE PIECE(ワンピース)などを違法に動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)に大量にアップしたとして名古屋市の中学3年の男子生徒が2010年6月14日に逮捕された。この少年は最新作発売の4~9日前にアップしていたこともあり、閲覧者に感謝され「神」などと賞賛されていたが、逮捕によって一転、少年が運営するブログがバッシングの場に変わっている。

   少年は2009年12月以降、「週刊少年ジャンプ」「週刊少年サンデー」などに連載されている30作品、118話分を「ユーチューブ」に投稿。自身が運営する2つのブログでも見られるようにしていた。閲覧回数はトータル800万回以上で、被害額は20億円ともいわれている。

違法行為と知らなかった可能性も

   最も人気だったのが「ワンピース」。1本に付き100万回以上閲覧されているものもある。映像は雑誌を撮影したものと、画像データーをアップしたと考えられるものもある。

   少年は、新作をアップするたびに、2つのブログと「ツイッター」で告知。閲覧者を誘導した。また、ブログにはアフェリエイトと呼ばれる広告を置き、これまでに10万円以上の収入を得ていた可能性があり、報道の一部には広告収入を得るための違法行為だったのではないか、という記事が出ている。

   ITジャーナリストの井上トシユキさんは、少年が運営しているブログを見る限りでは広告目当ての行為とは考えられず、

「閲覧者から感謝され、『神』と賞賛されることが目的だったのではないか」

という。それは広告が目立つ場所にあるわけではなく、ブログの作りも至ってシンプル。少年の「ブログ」も「ツイッター」も、マンガをアップした「ユーチューブ」に閲覧者を誘導する作りになっているためだ。そして、誰がアップしたか簡単に足が付くような「ユーチューブ」を選んだことは、

「少年自身、マンガをアップすることが違法行為であるということをよく分からなかった可能性があります」

と考えている。

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