サッカーワールドカップ南アフリカ大会で2010年6月14日、E組の日本がカメルーンと対戦し、1対0で勝利した。前評判はカメルーンの圧倒的優勢だっただけに、海外メディアも、「一番の番狂わせ」などと報道。海外読者からのコメントも多数寄せられた。
14日、フリーステート競技場で日本とカメルーンが戦った。両チームとも選手を堅実に展開し、なかなか点が入らない状態が続いたものの、前半39分、ゴール前にいたFW本田圭佑が、MF松井大輔が上げたクロスを決めて1点先制した。
「本田が日本の歴史を作った」
後半、焦ったカメルーンが攻勢に出るも、日本はGK川島永嗣のファインセーブもあって、無失点のまま試合終了。ワールドカップ初戦を飾った。
カメルーンはアフリカ最強と言われており、FIFAランキングでは日本45位なのに対し19位だっただけに、各国メディアも大きく取り上げている。
ロイター通信は、「日本が『不屈のライオン(カメルーン代表の愛称)』に勝利」と見出しを打った。アフリカで最も期待できるチームを「意外なことに」日本が破った。日本はこれにより、海外で行われたW杯で初めての勝利を記録したと報じている。カメルーンについては、「不屈のライオンには牙がないことが明らかになり、主将のサミュエル・エトオも活躍できなかった」と分析した。
英大衆紙「サン」は、「日曜日に24歳になった本田は、38分にシュートを撃って、遅ればせながら誕生日プレゼントを貰った」。カナダの「トロント・サン」も「これまでのところ、南アフリカ大会で一番の番狂わせ」としている。
FIFAのサイトでも「本田が日本の歴史を作った」と紹介。本田をFWに配した岡田武史監督のギャンブル的な采配が功を奏したとした。
アジア各国からも祝福の声
FIFAの記事には数多くのコメントが付いており、
「おめでとう日本。いい守備だった」(アメリカ)
「本田は疑いようのないいい仕事をした」(チェコ)
といった日本の健闘を讃えるものが多い。また、ヨーロッパや南米諸国の活躍が目立つW杯で、日本が強豪カメルーンに勝利したことがアジアでは注目されているようで、アジア各国の読者から、
「韓国に続いて日本がやってくれた。全てのアジア人が応援する。私たちは誇りに思う」(インド)
「これがアジアの魂だ!」(マレーシア)
「おめでとう! 韓国、北朝鮮と一緒に決勝トーナメントに行こう!」(韓国)
といったコメントが寄せられている。
韓国でも日本対カメルーン戦は生放送され、視聴率24.1%を記録。深夜帯に視聴率20%を記録するのは珍しいことで、韓国KBSテレビは「日本サッカーに対する韓国人の高い関心を反映した」とみている。