「速読」で脳の処理能力アップ 受験、仕事、スポーツに役立つ

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   文章を速く読む「速読」が受験、資格取得、スポーツといろんな分野で注目されている。「速さ」に必要な「見る力」を養うと、本を速く読めるだけでなく、脳の処理能力そのものが向上するといい、スポーツにもプラスに働くのだという。

   普通に本を読む場合、1文字1文字を目で追う「なぞり読み」をする。一方で速読は、複数の文字を同時にすばやく見て、読み取っていく。「飛ばし読み」や「斜め読み」と異なり、内容の理解度や記憶は、普通の速度で読むのと変わらないと言われている。

「仕事の処理スピードが上がった」

   速読を身に付ける上で欠かせないのは「見る力」だ。視点移動が速くなり、数行の文章を「かたまり」として捉えられるようになると、格段に速く読めるようになる。また、速読トレーニングを行うと、「脳の処理能力」そのものも向上していく。

   一般的な読書速度は1分間に500~600字とされているが、速読力を鍛えると1分間に1000字以上読めるようになる人が多い。日本速脳速読協会によると、個人差はあるが、1回のレッスンでも効果が出ることが確認されている。ただし、速読力を定着させるには、ある程度、トレーニングを続ける方がよいという。

   日本速脳速読協会は全国の約530の学習塾に速読レッスンのノウハウを提供している。2010年春以降は新規開講塾が相次いだ。塾には保護者から「速読をやっているか」という問い合わせが増えており、塾のPRとしても一役買っているようだ。

   社会人にも需要がある。日本速脳速読協会社会人教室の受講生から、「仕事の処理スピードが上がった」とか「記憶力や集中力がついた」といった声が挙がっている。資格取得を目指している人には、試験問題を早く読めて、回答に時間をかけられるようになったと好評だ。また、速読は動体視力を鍛えられるので、スポーツ選手にも注目されている。

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