奇抜なキャッチフレーズやコンセプトで注目を集めることもある政党のポスターだが、今回も例外ではないようだ。早速、ネットで話題になっているのが自民党の谷垣禎一総裁のポスターのポーズ。お笑い芸人「オードリー」春日の「決めポーズ」にソックリだというのだ。
自民党は2010年6月10日、参院選向けの政治活動ポスターを発表した。ポスターの一番上の部分に「1 いちばん。」と書かれたキャッチフレーズを配し、その下には、人差し指を突き立てた格好をした谷垣総裁が写っている。色は、白地に緑・オレンジの2種類。
「日本には1番のものがたくさんある」
この日開いた会見で、小池百合子広報本部長は
「日本には1番のものがたくさんある。ものづくり、科学技術、長寿…。これまでも1番であったことを、これからも1番でありつづけられるようにする」
などとコンセプトを説明。谷垣総裁も、
「菅直人さんが『最小不幸社会』ということを言った。なんか縮み志向みたいに見えるんですよ。昔から『最大幸福』というのはあっても、『最小不幸』というネガティブなキャッチフレーズをかかげられたのは、あの政権にふさわしい。我々は縮むんじゃなくて伸びるイメージ。それでたまたま、菅さんが『最小不幸』と言われた。なかなか、うまくかみ合うんじゃないか」
と、民主党を皮肉りながらアピール。小池氏も、蓮舫行政刷新担当相の事業仕分けでの発言を念頭に、
「『2番』にはしたくなかったですね」
とダメ押しした。
ポーズは小池広報本部長の主導で決まる
このポスター、記者からは「わかりにくい」と不評の声が上がっていたものの、ネット上では、ちょっとした話題をよんでいる。
谷垣総裁のポーズが、お笑いコンビ「オードリー」の春日俊彰さん(31)の決めポーズ「トゥース!」に似ているというのだ。確かに右手の人差し指を突き立てるという点では共通しており、早速「2ちゃんねる」上には
「自民党の新ポスターがひどい」
というスレッドが立ち、
「完全にトゥースです」
「迷走ってこういうことを言うんだな」
といった声が寄せられている。
自民党の広報戦略局では、「トゥース」に似ている件については、
「そのようなことは初めて聞いた」
と困惑しながらも、ポーズが決まった経緯については
「小池(広報)本部長の主導で、広報本部や広報戦略局の中で議論をして決めた」
と説明。朝日新聞では、「谷垣氏が最近の街頭演説で多用しているポーズ」と説明されているが、ポーズにどのような狙いがあるかは、必ずしも明らかになっていない。