5番街出店は世界へのアピールポイント
ファッション流通ビジネスに詳しい、ディマンド・ワークス社(東京都港区)代表の齊藤孝浩さんは、ユニクロの5番街出店は「宣伝目的が大きい」という。
賃料からすると年間80~100億円の売上がなければ採算はとれない。かなり厳しい数字だが、世界のファッションの中心地に出店すること自体に意味がある、とみる。
「ユニクロの本来の主戦場は中国を中心としたアジアです。パリやニューヨークは世界へのアピールポイント。今度は5番街にH&Mよりも大きい店舗を出すわけですからインパクトとしては十分です」
また、高島屋を始めとした百貨店についても、今後は国内店舗の再建と、中国に力を入れていくと見る。「5番街から高島屋が撤退してユニクロが出店するというのは、ファッション流通の主役が今後百貨店からユニクロに代表されるSPA(製造小売業態)に交代していくことを意味します。時代の流れとしては当然ですね」と話している。