1冊90円のサービスも登場
1冊90円のスキャン代行サービス「スキャポン」も登場した。A4以下の書籍が対象で、350ページまで90円、200ページごとに90円追加される。裁断してスキャンし、PDF化する。90円でOCR処理ができるオプションもある。
本棚にある書籍に限らず、ネットショップ「アマゾン」や「楽天」で新たに購入した書籍の配送先をスキャポン指定の住所にすると、自宅を経由せずにスキャンをお願いすることができる。スキャン後、裁断された書籍は廃棄されるが、返却を希望する場合は送料着払いで返送もしている。
申し込みは1日200~300人、問い合わせは1日80件にのぼる。個人需要が多く、1回あたりの平均冊数は自宅の書籍の場合が20~30冊で、中には1000冊送ってくる人もいる。「アマゾン」や「楽天」の通販書籍は1~3冊が多い。
人気のサービスだが、申し込みが殺到してオペレーションが回らなくなり、6月8日まで受付をいったんストップした。本棚書籍のスキャン代行については6月9日から予約という形で受付を再開したが、通販書籍については目途が立っていない。
また、価格の見直しも行う予定だ。90円に設定したのはオプション利用を見込んでいたからで、実際には1冊140~180円を想定していた。ところが、事情を知らない多くの人に「激安」という印象を与えてしまい、一部の人から「データを使いまわすことを前提にビジネスモデルを構築している」と指摘を受けた。
スキャポン運営事務局は、
「誤解を招く価格だったことは、弊社としても反省しています。現在、オペレーションの問題もあり申し込み受付を一旦停止しておりますが、価格設定についても一部見直しを予定しています」
と話している。