「孫さんーっっっ?犬のお父さんと共演したいでございます」。歌手の浜崎あゆみさん(31)がツイッターでこうつぶやいたところ、ソフトバンクの孫正義社長(52)が「やりましょう」と即決で答えた。ギャラ交渉などを抜きにして、そんなに簡単に決まるものなのか。
「犬のお父さん」は、ソフトバンクモバイルの人気CMだ。父親役のホワイト犬が人間の言葉で家族に奇想天外な説教などをするストーリーが受けて、ここ2、3年シリーズが続いている。
孫正義社長「やりましょう」と即決
タレントでは、当初から「家族」の一人だった上戸彩さん(24)のほか、サッカーチームの選手としてSMAPの香取慎吾さん(33)らも出演している。そこに、今度は、あの浜崎あゆみさんが、なんとツイッター上で孫正義社長に出演を直談判するアクションに出たというのだ。
きっかけは、iPhoneファンという浜崎さんが、ソフトバンクに自分専用のケースを早く発売してほしいとつぶやいたことだった。そして、ファンのフォロワーからCMにも出演するように促され、「夢すぎますね」などと答えていたところ、孫社長から「何ですか~っ?!」とお呼びがかかった。
そこで、浜崎さんは2010年6月4日、意を決したように、短く自己紹介すると、突然前出のような出演依頼をつぶやいたのだ。
孫社長は、Ustreamスタジオ設置など、ツイッター上の要望を次々にその場で快諾してきた過去がある。今回も、「実現したら嬉しいな???」というフォロワーらの声を聞き、2時間半後には、「やりましょう」と即断した。
さらに、演出家、蜷川幸雄さん(74)の娘で写真家の実花さん(37)が突然、「そのポスター私が撮りたいです!」と参入してきた。これに対し、孫社長は、浜崎さんの同意を得たうえで、実花さんにも「やりましょう。詳細は後程担当から」と快諾した。
話題作りや広告宣伝については否定
浜崎あゆみさんは、その後も、新発売される「iPhone 4」を購入したいとして、ツイッター上で情報を求めた。すると、孫正義社長は、「ノイズキャンセルマイク。ジャイロセンサー。その他全てがたまらなく最高ーっ!!スティーブは、神から人類への贈り物」などと即座に解説した。
こうしたやり取りに対し、ネット上では、あまりにも話がとんとん拍子に進むとして、疑いの目も向けられている。結局は、話題作りなのではないか、広告宣伝の一環に違いない、などだ。CM出演がマネージャーらとのギャラ交渉などなしに決まるのか、という指摘も出た。
ツイッターでも、次々疑問が寄せられている。しかし、孫社長は、「ガチ」「ヤラセ無し。私の名前は『正義』」などと反論している。
ソフトバンクの広報部でも、取材に対し、こう説明する。
「ツイッターのやり取りの前に、CM出演が決まっていたということはないですね。浜崎さん、蜷川さん側と、事前交渉もしていません。iPhone 4については、宣伝の一環などではなく、浜崎さんが単に質問されたのに答えただけです。まったく別の話で、CM出演とは特に関係はありません」
CM出演などについては、孫社長の発言を受けて、社内でどのような形で実現できるかなどの検討を進めているという。
ちなみに、東京ウォーカーの2010年5月23日付サイト記事によると、「ツイッター上での好きな有名人(芸能人)」について、あるネット調査では、1位がフォロワー18万人以上いる浜崎あゆみさん、そして、3位に同34万人以上の孫正義社長が入っている。