夏の風物詩「花火大会」続々復活 手賀沼、袋井、須坂、横浜

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「みんなの思い出が消えてしまう」

   明治時代から続く長野県須坂市の花火大会「蔵の町須坂花火の夕べ」は、製造業を中心とする市内企業から寄付が見込めないとして09年の開催をあきらめた。すると「あるのが当たり前で、なくなると寂しい」「みんなの思い出が消えてしまう。復活させてほしい」などの声が市民から寄せられた。名称を「須坂みんなの花火大会」に改め、7月23日に再開する。

   須坂商工会議所などでつくる実行委員会は、市役所など十数か所に募金箱を設置し、5月31 日時点で43万410円が集まった。さらに振り込み用紙をつけたチラシを全戸に配ったところ、6月6日までに約50万円が振り込まれた。

   実行委員会の担当者は、

「市民からもらったお金で打ち上げる花火なので、1つ1つ大切に上げたい。11年以降も続けられるようにがんばりたいです」

と話している。

   例年並の2000~2500発を目指している。

   1956年から親しまれていた「横浜港開港記念みなと祭 国際花火大会」も、09年に中止された。開港150周年イベントの開催と重なり、安全を確保できないとの理由からだった。

   10年は新しい花火大会「横浜スパークリングトワイライト」に生まれ変わり、7月18日に開催する。「短時間でも楽しめる都市型花火」をコンセプトにし、約3000発の打ち上げ花火、151メートルにわたる海上ナイアガラ花火、手持ち花火による参加型イベントも行う。一方、例年のような大規模な花火大会は、「安全性の確保が困難である」との理由から今後も行わない。

   7月24日に約1万2000発を打ち上げる調布市花火大会では、08年以降中止していた尺玉花火の復活を検討している。不景気の影響で協賛金の集まりが低調で、有料席の販売も芳しくない。他にも打ち上げ場所を確保しにくいなどの問題があった。ところが「調布の花火大会と言えば尺玉」との声が市民から寄せられ、実行委員会では「上げられるなら上げてみたい」としている。

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