日本政策金融公庫(日本公庫)の2010年3月期決算は、最終損益が1兆1128億円の赤字になった。中小企業の業績悪化などにより、信用保証協会に支払う保険金が8695億円に上ったことが響いた。
中小企業が金融機関から借りた融資を返済できなくなると、信用保証協会が代わって金融機関に返済する(代位弁済)。信用保険はこれを日本公庫が保険金として補填する仕組みになっている。代位弁済が高水準で推移している。
貸出残高の合計は、セーフティーネット貸出の増加などで、09年3月末と比べて21%増の29兆8602億円となった。中小企業事業の不良債権比率(金融再生法開示債権ベース)は7.73%だった。