民主党の菅直人氏が新代表に選出され、次に注目が集まるのが組閣人事だ。組閣までの日程がタイトなことから、陣容が大幅に刷新される可能性は低い。それでも「サプライズ人事」が行われる可能性はあり、その目玉と見られているのが、「事業仕分け」で辣腕をふるった、蓮舫参院議員だ。
菅直人氏は2010年6月4日、同党の国会議員による投票で新しい代表に選ばれた。国会で第94代首相に指名され、同日中にも、新内閣のメンバーが発表される。
「官房長官説」まで飛び出る
大幅な閣僚の入れ替えはなく、ちまたでは「居抜き内閣」などと皮肉られている。だが、調整能力のなさを指摘され続けた平野博文官房長官の「降板」は確実で、その後任としては、仙谷由人国家戦略担当相や枝野幸男行政刷新相の名前が取りざたされている。
政治アナリストの伊藤惇夫氏は、「枝野氏説」をとっている。その上で、枝野氏がいたポストに「目玉メンバー」を入れるのではないかという見立てで、朝放送のテレビ朝日のワイドショー「スーパーモーニング」では、
「菅さんのやり方では、目玉を置くはず。官房長官が枝野さんなら、枝野さんのあとに蓮舫さんを起用するとか…」
と予想している。一方、政治評論家の有馬晴海さんは、TBSの情報番組「ひるおび!」の中で官房長官ポストについて
「仙谷さんではなく蓮舫さんかも」
と思い切った予想を披露。もっとも、杉尾秀哉TBSテレビ解説・専門記者室長は
「ゼロとは言わないが、多分ない。我々の取材では、枝野さん」
と、さすがに「官房長官説」には懐疑的だった。