経済産業省は、低迷が続く日本経済の立て直しのための成長戦略として、原子力発電などのインフラの海外輸出や環境・エネルギー関連、医療や介護・子育てサービス、アニメなどの文化産業、ロボットやバイオなどの先端技術の5分野の競争力を高めていく「産業構造ビジョン」を、2010年6月1日に発表した。
この5分野の市場を集中的にバックアップし、20年までに149兆円に拡大し、新たに258万人の雇用を生み出す目標を掲げた。
「産業構造ビジョン」では、自動車やエレクトロニクス産業に依存した産業構造から、多種多様な産業が経済成長をけん引する構造への転換を求めた。電気自動車(EV)やLED(発光ダイオード)照明、ⅰPS細胞などの10分野を重点的に取り組む分野に選定したほか、ものづくりの競争力強化に、研究開発や人材育成、海外市場の開拓などへの支援を盛り込んだ。