「学力低下」に悩む大学たち 高校レベルの補習4割

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自分で考える姿勢がないのが問題

   聖学院大学(埼玉)では2001年から毎年2~3月、入学予定の高校生を対象に「入学前準備教育」を行っている。計11日間で、90分の授業を1日4コマというかなりしっかりした講習だ。

   授業は「英語基礎」「数学基礎」「国語表現力」の3科目で、いずれも中学レベルの基本から講義するほか、友人作りに役立てる「カフェトーク」という交流の時間も設ける。

   同大学広報企画部の担当者は「11日間で学力が付くわけではありません。勉強のモチベーションや、大学とはどういうものなのかということを理解して貰えればと思っています」と語る。あくまで自由参加で受講料も2万円かかるものの、約4割の入学者が参加し、好評だという。同大学はサンデー毎日などが毎年出している「面倒見のいい大学ランキング」でも近年上位に入っている。

「マスコミでは、漢字や算数の分からない大学生などが取り上げられていますが、大学が本当に問題としているのは、いわゆる『学力』がないということではありません。今の学生が受動的で、自分で考える姿勢がないということが真の問題です。これについては大学の偏差値は関係ありません。準備教育については、『大学がそこまやるのか』という批判もありますが、現に問題があるわけですから、それに大学がどう立ち向かうかです」

と話している。

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