民主・山岡議員が「八百長」発言 プロレスラーが「侮辱だ」と「公開質問」

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   「プロレスの八百長試合」。民主党国対委員長の山岡賢次衆院議員(67)がこう発言したと日経で報じられ、プロレスラーの坂田亘さん(37)が「侮辱発言」だと抗議している。ネット上で、公開質問までしたほどだ。しかし、山岡議員は、沈黙を続けたままだ。

   「もうね、糞ぶっかけてやる。本当に。ふざけんなって」

   坂田亘さんは2010年5月30日、後楽園ホールで行われた試合後の記者会見でこう不満をぶちまけた。

「二元論で語られる底の浅いジャンルではない」

山岡発言に果し状
山岡発言に果し状

   標的になったのは、日経の28日付朝刊2面に載った山岡賢次国対委員長の発言だ。「寸言」の囲み記事で、「聞こえはいいが」との見出しで、その発言が次のように紹介されている。

「プロレスの八百長試合のような時代があったのは事実かもしれない。だが、我々が与党になってからはガチンコ国会だ」

   記事によると、野党が常任委員長の解任決議案を連発するなど荒れる国会審議について述べた。荒れているのは、国会で「八百長」がなくなったからだと言いたいらしい。

   この発言に対し、坂田さんは、公開質問の形で山岡議員に挑戦状を叩きつけた。質問は、興行団体のハッスル制作委員会のサイト上で「プロレスへの侮辱発言を見過ごすことはできません」として掲げられている。

   そこでは、「プロレスとは八百長か八百長でないか、二元論で語られる底の浅いジャンルではございません」と断言。試合がある30日の正午から午後2時までに後楽園ホールに来てほしいと呼びかけ、有権者の一人として「八百長」とは何を指すのかを明らかにするよう求めている。

   当日は、希望があれば、坂田さんが議論、もしくはプロレスの試合で迎え撃つというのだ。

   こうした内容は、ネット上でも論議になった。2ちゃんねるでは、「でも八百長なんでしょ?」と冷めた見方もあったものの、「ショーだっつってんだろ」「ドラマの殴りあいシーンを八百長とは言わない」と山岡議員の発言を疑問視する声が続出している。

山岡議員は沈黙を続けたまま

   坂田亘さんの果し状に対し、山岡賢次議員はどのように答えたのか。

   ハッスル制作委員会の山口日昇代表は、取材に対し、2010年5月31日夕時点で山岡議員から何の反応もないことを明らかにした。

   「黙殺なんでしょうね」と悔しさをにじませながら、山口代表は、「プロレスの八百長試合」という見方を完全否定した。

「スポーツもあれば、演劇の部分もあり、いろんなものを含めたジャンルがプロレスなんです。『八百長演劇』、『八百長映画』というものがありますか。八百長とは、相撲やボクシングなどの真剣勝負で、勝ち負けを意図的に操作することを言うんです。われわれは、芸能人が出たり、真剣勝負をしたりして、プロレスを演じているんですよ」

   プロレスは、人気が長期低落傾向にあり、ハッスルも09年10月にいったん活動休止状態になった。それだけに、見下すような「八百長」発言が許せないらしい。

「われわれのビジネスには、全国で1000人もの選手やスタッフが関わっています。発言は、仕事によくない影響を与え、逆効果ですよ。産業に元気がなく、税金のために事業仕分けをしている中で、与党の方が言うことではありませんね。八百長の理由があるのなら、証拠を見せてくれと言いたいです」

   発言は、八百長アレルギーがあるプロレスファンも敵に回したという。有権者として、夏の参院選を前に、今後も抗議を続けていくとしている。

   ネット上では、抗議行動そのものが話題作りではとの見方も出ている。これに対し、山口代表は、「そう取られるのも覚悟していますが、こんな話題作りで客が入る時代ではないですよ。そういう世界ですので、話題作りをする気はありません」と言う。

   一方、山岡議員の事務所にも取材を申し込んだが、担当秘書が外出中とのことだった。

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