地方銀行の西日本シティ銀行(福岡県)と琉球銀行(沖縄県)は、2000年ごろの金融危機のときに資本注入した、国からの公的資金を完済する。両行が10年5月24日に発表した。
西日本シティ銀行は優先株式350億円分、琉球銀行は同60億円分で、両行とも6月下旬の株主総会の了承を経て、金融庁と預金保険機構に優先株式の買い取りを申請する。10年9月末までに完済する。
西日本シティ銀行は02年1月に旧福岡シティ銀行が700億円を資本注入。このうち、06年9月に350億円を返済した。また、琉球銀行は1999年9月に400億円を資本注入。このうち、340億円を06年10月に返済していた。
地方銀行では両行と同様、金融早期健全化法に基づく資本注入では千葉興業銀行と東日本銀行、岐阜銀行の3行、920億円分が未返済のほか、金融機能強化法に基づく公的資金では09年に北洋銀行やみちのく銀行、東和銀行など9行(信用組合を含む)、2860億円を受け入れている。