「子ども手当」商戦あの手この手 旅行、遊園地、塾、銀行

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   中学生以下に月額1万3000円が支給される「子ども手当」を狙い、旅行会社、遊園地、学習塾、銀行、学資保険などがあの手この手で新商品を売り出している。

   子ども手当法が2010年4月に施行された。中学校卒業までの子どもを対象に、初年度は1人当たり月額1万3000円が支給される。

   遊園地、よみうりランドは「子ども手当キャンペーン」として、「こども年間フリーパス」を6月12日から7月7日まで1万3000円で販売する。遊園地のアトラクションが1年間、乗り放題になり、プールも営業期間中(7月9日~9月12日)は使い放題だ。アシカショーも観ることができる。3歳から高校生までが対象。

3~5 歳の子どもの宿泊料が 100円

   よみうりランド企画課担当者によると、プールに入り放題のシーズンパス(子ども5500円)は年間1000人が購入している。このうち1割はフリーパスにシフトするのではないかと見ている。

   日本旅行は国内パッケージ旅行 「赤い風船」の夏休み商品の取り扱いを5月17日に開始した。キーワードは「子どもが主役」。「子どもがお得」「子どもが楽しい」「家族がお得」にこだわった家族向け旅行を強化している。

   お得なプランでは、3~5 歳の子どもの宿泊料(食事・寝具なし)が 100 円というものや、6歳までの子どもの朝食が無料になるサービス 、3~5 歳の子どもの夕食が無料で付けられるサービスなどを展開する。

   子ども手当支給に対応した貴重な体験ができるプランも登場した。箱根小涌園で日本テレビ系番組「世界一ためになる授業」に出演している先生に親子で講義が受けられたり、鬼怒川・川治温泉では若女将体験、調理部体験、雑技団体験、発電所案内体験などにチャレンジできたりするプランを盛り込んだ。

   広報担当者は、

「『旅育(たびいく)』という言葉があるように、旅行は冒険心を養ったり、いろんな人に出会えたりして、子どもの成長に役立てることができます。この機会にぜひ家族で旅行をしていただきたい」

と話している。

   国内取り扱い目標は前年比6%増の98万人としている。

子ども用品の福袋が登場

   楽天はネットショッピングモール「楽天市場」に特設ページ「子ども手当て特集」を開設している。目玉商品は、キッズ・ベビー・マタニティジャンルの商品を主に扱う12店舗から販売する子ども用の洋服や玩具が入った福袋だ。ベビーカーやチャイルドシートといった大型のベビー用品、オムツなどの消耗品、知育・学習用品、子育て応援をコンセプトにした家電なども販売する。

   教育産業を営む学研エデュケーショナルは「学研教室」の「夏の特別教室」に、6月から始められる新しいコースを、東日本エリアと西日本の一部の地域で設けた。年少から小学6年生までが対象で、子ども手当の1万3000円以下で受講できる料金体系にしている。

   電通総研が子ども手当の使い道について給付対象者500人に09年12月に調査したところ、51%が「子どもの将来のための貯金」と答えた。これを見込んで、地方銀行は口座の新規開設や受取口座への指定を促すキャンペーンを盛んに行っている。

   東京都民銀行はテーマパーク、サンリオピューロランドに先着1500組3000人を7月3日に招待する。対象になるのは、初めて普通預金口座を開設し、子ども手当を受け取り、支給日から賞品受け取りまでの間のいずれかの時点で、普通預金残高が5万円以上ある人。キャンペーンは6月30日まで。

   山口銀行は、デジタルカメラ(10人)、ゲーム機「Wii」とゲームソフト「Wii Fit Plus」のセット(10人)、3万円分旅行券(10人)が当たるキャンペーンを9月30日まで行う。子ども手当の受取口座を新規に指定し、子ども手当の振込みが1回以上あり、10月31日に指定口座の残高が1万円以上ある人が対象。

   広島銀行で10月31日までに子ども手当の受け取り実績が1回以上あり、アンケートに答えると、抽選で300人に5000円が当たる。

   学資保険にも注目が集まっている。楽天は6月1日までに学資保険や医療保険、生命保険などの資料を請求すると、「楽天市場」で買い物の際に使える楽天スーパーポイントが最大100ポイント(1ポイント=1円)もらえるキャンペーンを実施している。

姉妹サイト