対決第2幕は参院選後に開く
河村市長は4月下旬に地域政党「減税日本」を立ち上げた。これに同調する現職市議は今のところいない。市長は「自らの支援団体ですでに候補者を募り、50人前後が出馬の準備を進めている」と説明している。
議会側は、「変わり者」市長の矢継ぎ早の攻撃に結束を強めているが、議員報酬削減などをめぐって各会派、必ずしも一枚岩ではない。これまでオール与党の馴れ合いとされてきた名古屋市議会に、「議会として審議する必要を実感し始めたことは、ある意味で『河村効果』」と自嘲気味に話す市議もいる。
議場外での戦いも激しさを増している。河村市長は、支援団体に議会解散のための署名活動の下準備をさせ、署名集めのための「受任者」は6200人を超えたと豪語する。大阪の市議補選にまで応援にかけつけ、知名度抜群の橋下知事との連携をPRするのも、市議会解散をちらつかせながら市政運営の主導権をにぎろうとするお得意の演出ともいえる。
「東京に力で勝ち、京都に文化で勝つ。名古屋の魅力を発信せないかん」。この1年、人々の関心を失わないようネタを出し続けてきた河村市長。次に打ち上げる花火が大輪と咲くかどうか。第2幕は参院選後に開く。