りそなホールディングス(HD)は、預金保険法などに基づいて資本注入されている約2兆円の公的資金の返済について、2010年度上期中に道筋をつける。11月に新たな経営健全化計画の提出を控えており、それまでに「一定の実績を示しておきたい」(広報担当者)という。公的資金の一部を9月末までに返済したい意向だ。
りそなHDは、当初3兆1280億円(注入額ベース)あった公的資金のうち、3分の1程度を返済。現在、優先株式で約1兆8000億円、普通株式約2600億円が残っている。
返済原資には利益剰余金を充てたい考えで、3月末時点で約1兆4000億円を積み上げている。預金保険機構が保有する優先株式を買い戻す。同社は、「返済額よりも、返済条件を重視して(金融当局と)交渉していきたい」と話している。