支持率低いのはマスコミのせい 菅発言が示す「政権末期症状」

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   鳩山政権が低支持率のいら立ちをマスコミにぶつけている。菅直人副総理兼財務相が「報道がしっかりしていれば国民に理解されるのではないか」と述べ、小沢幹事長も「支持率低下は報道のせい」発言をしている。マスコミに責任転嫁をするようになると政権も末期、と指摘する声もある。鳩山政権は大丈夫なのか。

   菅副総理は、内閣支持率の各種調査が下落していることについて、景気も改善しているなどと指摘した上で「報道がしっかりしていれば国民には理解いただけるのではないか」と述べた。

小沢幹事長も「支持率低下は報道のせい」

週刊誌も鳩山政権に厳しい視線
週刊誌も鳩山政権に厳しい視線

   2010年5月18日の記者会見での発言で、普天間移設問題を巡る鳩山政権の混乱などを批判的に報じるメディアの影響で低支持率になっているとの見方を示したものだ。

   発足当時、概ね70%台あった鳩山内閣の支持率は下降を続け、すでに多くの新聞・通信社の調査で「危険水域」とされる20%台に突入している。5月14日に時事通信が報じた結果では、ついに19.1%と20%も割ってしまった。

   鳩山首相と小沢一郎・民主党幹事長の「政治とカネ」問題や普天間移設を巡る混乱ぶりなどを連日伝えるマスコミが、政府・与党幹部にはお気に召さないようだ。5月17日の会見で、支持率低下の原因について小沢幹事長は「あんたがたの報道でしょうね」と、報道のせいにした。

   また鳩山首相は、記者が首相を囲む「ぶら下がり取材」を避けたがっているようだ。首相は5月18日、オープンな記者会見を充実させたい、との考えを記者団に示し、「ぶら下がり取材」を減らしたい考えをにじませた。建前は「オープンに」と聞こえは良いが、イヤな質問をされ、しっかりした回答ができない姿を映像でさらされる機会を減らしたい、というところが本音のようだ。

   「危機感」は高まっているようで、時事通信の11日の報道によると、首相は10日、首相補佐官4人との定例会議で「メディア対策を初めて協議した」という。もっとも「特に妙案は出なかった」そうだ。

   低支持率はマスコミのせい、という民主党の論調は、インターネットでも失笑を買っている。普段はマスコミに対して厳しい意見が多いネット掲示板2ちゃんねるでも「末期の政権はマスコミのせいにするもんだ」「むしろマスコミは民主に都合の悪いことはかなり手加減してるんだぞ」といった声が並んでいる。「報道がしっかりって規制するつもりなのか?」「(民主党が)しっかりしてたら、支持率下がらないでしょ」とのツッコミもあった。

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