フジテレビ「取材自粛要請はありませんでした」
横田照夫宮崎県議のブログは、その後、2010年5月18日夕まで削除されたような状態になっている。
そこで、横田県議に取材すると、削除したわけではなく、アクセスが多すぎてブログがパンクしたことを明らかにした。いったんブログを閉じただけで、フジテレビが取材に入った事実関係に間違いはないという。
「地区に口蹄疫感染が近づいてきて、農家がピリピリしているときに、配慮なく取材に入ってこられました。マスコミが感染媒体になる可能性も十分あります。パンデミックといってもいい状態なのに、非常に迷惑しています」
県の対策本部では、畜産農家に入ることは、できるだけ控えるよう呼びかけている。消毒したエサの搬入などに限られ、役場職員や農協ですら入らないという。横田県議も、農家には立ち入らないといい、各市町村の対策本部だけを回っている。
「マスコミの気持ちも分からないことはありません。一般の人に伝えるのが役目とは思いますが、今は感染を押さえ込むのが最優先です。1日でも早く収束させるために、協力してほしい」
ところが、フジテレビの広報部では、取材に対し、農家の取材許可を得たとしたうえで、県が取材自粛要請をしているとする点については、こう反論のコメントをしている。
「県からの当該地域への取材自粛要請はありませんでしたし、取材後の抗議などもありません。現地は搬出制限エリア(家畜の搬出禁止)であり、消毒が義務付けられたものではありませんでした。口蹄疫被害が拡大し、地域の皆様の不安が募る現状なども考え、その後は取材前後の消毒などの感染防止対策を徹底するよう指示しました」
取材自粛のルールについては、現地の系列放送局を通じて確認済みだったという。