任天堂DS用大人気恋愛シミュレーションゲーム「ラブプラス」の美少女キャラクター・姉ヶ崎寧々(あねがさき ねね)が漫画雑誌で「淫乱」に描かれていると、ネットで大騒動になっている。寧々といえば、従順、可憐で、実際に結婚式まで挙げる人物まで現れた大人気キャラクター。マンガのストーリーで「汚された」という理由から、「出版社に抗議しろ!」や、「DS破壊した」といった書き込みがネット上に出ている。
騒ぎになったのは「月刊ヤングマガジン」の10年6月号。「ラブプラス」に基づいたフィクション「ラブプラス~Nene Days~」で、寧々が主人公になっている。付き合い始めて3ヵ月目の設定で、寧々と「彼」が雨の日に相合い傘で下校する。寧々は「彼」を「私の一番大切な人だよ」と紹介している。二人でいると楽しくて、ちょっと切ない気分になり、「傘の本当の使い方教えてあげる」と「彼」にキスを迫る。そして、「・・・・・・ふふっ 少し濡れちゃった。これからもいっっっぱい!思い出作ろうね!!」
といった内容になっている。
「講談社関係者説明しろやゴラァ!」
これに対しネットでは、「傘の使い方って何だ?」「濡れたって何だ?」などと騒動になった。そして、このマンガは寧々のイメージに反するものだと発言する人が大量に現れた。掲示板「2ちゃんねる」にもスレッドが乱立する「祭り」に発展。
「講談社関係者マジ出て来いよ 説明しろやゴラァ!」
「死のうかみんなで」
「あーこりゃもう許さね 一揆だこりゃ もー止められねえわ」
などとファンが書き込めば、
「2次元はうらぎらないとか言ってるけどいつも裏切られてるじゃねーかよ」
などとファンを嘲るような書き込みが交錯した。
マンガやアニメファンは、ヒロインに「処女性」を強く求める傾向が強く、これまでも作者に対する大バッシングが起こったりした。
「これからもセクシーなシーンを掲載します」
今回のファン達の騒動をどう考えているのか、「月刊ヤングマガジン」編集部に問い合わせてみたところ、寧々が「淫乱」などということは全く考えていないし、ストーリーについては原作のコナミに確認した上で掲載している、とのことだった。今のところ苦情のようなものは来ておらず、
「これからもセクシーなシーンは出していきたいと思っています」
という方針だそうだ。
「ラブプラス」はゲームメーカーのコナミデジタルエンタテインメントが2009年9月に発売。2ヶ月間で15万本以上を売り上げる恋愛ゲームとしては異例の大ヒットとなった。プレーヤーは好みのキャラと会話やデート、メール交換などで関係を深めていく。
恋人同士になりエンディングを迎える従来のゲームと異なり、カップルになった後にも恋愛が楽しめることでも人気を呼んだ。なかには、キャラクターの寧々と実際に結婚式を挙げる人も現れ、外国メディアにも取り上げられた。