09年度の経常黒字 輸出好調で2年ぶりに増加

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   財務省が2010年5月13日に発表した2009年度の国際収支(速報)によると、海外とのモノやサービス、配当などの取引状況を示す経常収支は、前年度に比べて26.9%増の15兆6545億円の黒字となった。黒字額は2年ぶりに増加した。

   ただ、黒字額は過去最大だった07年度と比べると、まだ6割程度の水準しかない。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支の黒字額は、前年度比5.7倍の6兆6088億円で、伸び率は1986年度以降で最大。輸出額は年度後半から自動車などが持ち直したものの、18.0%減った。しかし、輸入額も原油価格の下落や、金属製品や食料品の減少が影響して26.5%と大きく減った。

   旅行や運送などのサービス収支を加えた「貿易・サービス収支」は4兆7784億円の黒字。日本からの海外旅行客が伸び悩んだことで、サービス収支の赤字幅が縮小し、前年度の赤字から黒字に転じた。

   海外への投資による配当や収益を示す所得収支は、11兆9553億円の黒字。前年度比17.9%減で、2年連続で減少した。

   なお、同日発表した3月の経常収支は、前年同月比65.1%増の2兆5342億円の黒字となり、8か月連続で増加した。自動車などの輸出が増え、貿易収支が膨らんだ。

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