セクシー系アプリも大量削除
講談社広報室に電話で取材すると、この件についてはノーコメントとし、「アップルの基準で決めたことでしょうから、アップルに聞いたらどうですか」と、けんもほろろ。そこでアップルジャパンに、どんな基準で性的、暴力的と判断するのかを尋ねると、これまた「コメントできません」。さらに、「日本の書店で販売されているマンガが、なぜアップルでは『却下』なのか」と質問するが、これも「ゼロ回答」。どこの国のどんな基準で「性的」「暴力的」と区別するのか、分からずじまいだった。
ただアップルは、「そぐわない」と判断したコンテンツに対して、さらに神経を尖らせているようには見える。2月には、アプリケーション配信サイト「アップストア」から「セクシー系」アプリが大量に削除された。また日本でも、自分が開発したアプリが「性的描写」を理由に却下されたが、詳しい理由は何も告げられないとブログで嘆く人もいる。一方で、米誌「スポーツ・イラストレイテッド」が配信する、女性の水着写真を掲載したアプリは今でも入手可能と、今ひとつ基準が不明だ。
関係者は誰も何も答えないが、iPadで読める電子ブックも、入手できるアプリケーションも、アップルのさじ加減一つで決まる恐れが出ている。