日本銀行が2010年5月10日に発表した4月の金融政策決定会合の議事録によると、ギリシャなど欧州の財政不安によって、「国際金融市場が再び不安定になる可能性がある」と、複数の委員が指摘。ゴールデン・ウイーク前から、株式や為替市場の混乱を心配していた。
あわせて、新興国経済の動向について「世界経済の持続的成長に向けた重要な鍵を握っている」と指摘した。
国内経済については、企業収益が改善していることや雇用悪化に歯止めがかかっていることを背景に、一部の委員らが「ようやく自律的回復の芽が見られはじめた」と話した。今後、政策効果がはがれ落ちるまえに、「自律的回復の芽がしっかり育っていくかが重要なポイントになる」としている。