「5月末決着」の定義を変更?
一方、この政府高官は、普天間基地のヘリ部隊の一部だけでも県外に移転する合意が米国側と成り立てば「決着」になるとの認識を示したという。いわば、「5月末決着」の定義を、今更変更しようとしている形だ。
だが、自衛隊施設を抱える全国の自治体が5月末までに訓練の受け入れに同意するのは事実上不可能だ。そんな中、前原誠司・沖縄及び北方対策担当相は、5月9日、記者から
「5月末以降も沖縄や徳之島と交渉を続けるのか」
と問われ、
「必然的に、そうならざるを得ない」
と発言。5月末以降も交渉は継続されるとの見方を示した。
いずれにしても、普天間移設問題が実質的に「決着」するメドがたっていないのは間違いない。